「妄想力」を高め、論理的に伝えるブログ

「妄想力(想像力)」豊かに、自分の頭で考えるスキルをアップしたい。思考停止のアンカリングから脱却してクリエイティブに生きる!お気軽にフィードバックいただければ幸いです。

「おとなの小論文教室」山田ズーニー

ほぼ日刊イトイ新聞に連載されてる「おとなの小論文教室」のまとめ本。山田ズーニーの本を買ったことがあり、「考える」という事について影響を受けていたので2冊目購入。ズーニーさんはベネッセで小論文を担当し高校生の育成をしていたが、後に独立して研修やセミナーなども行っている。

 

「自分を表現する」というレッスンをしよう
学校教育では暗記や応用を教えていますが、自己表現は教えられていない。自分の思いと言葉を通じる表現をするには「考える力」が必要になってくるのだが、大人になっていざ取り組むと上手くいかない。

自己表現を妨げるもの
・自分の表現が相手にされない事
・自分の表現が批判される事
・自分の正体を知る事
・それによって自尊心が傷つくことや、人に嫌われること
・「早くて手軽」に手に入るものを消費する事に慣れている
・犠牲をはらったり、時間のかかる事をやりたくない
・成功が保証されていないところで、無駄をしたくない。

上記の対処法
・「考える・つくる・発信する」という環境を求めていくか、自分で整える
・人に知ってもらう機会を自分で作る
・勇気を出す。失敗を経験して恐れへの耐性をつくる。
・伝わった時の喜びを描く
・表現というものへの固定概念をなくすために、多様な表現のあり方を知る
例えば、今日着る服、1通のメール、話すこと、生活をつくる、人間関係をつくるなども自己表現
・便利で手軽には手に入らないものを、リスクをとって手に入れる習慣を養う。

自分一人では、自己表現を作るのは難しい

 

「考える」とは「問い」を探す事
「自分の進路をどうするべきか?」という大問題に、いきなり答えは出せない。まず「答え」ではなく「問い」を探すこと。問題を考えるのに有効で具体的な「小さな疑問文」をリストアップする。その「問い」に答えその答えにまた質問・・・自問、自答を繰り替えす。これが「考える」という行為。

まずは「何を考えなきゃいけないかが分かるまで」を目標に。いい質問をしてくれる人と友達になるもの有効だ。相談する時は答えじゃなくて、有効な「問い」をもらうと良い。逆に、相談されたら有効な「問い」を立ててあげよう。

読者から寄せられた有効な「問い」
・自分は誰と話す時が一番面白いと思うか。それは何故か。
・自分が今、一番身に付けたいことは何か。それはなぜか。
・仕事はしたいか。したくないか。
・30年経ってからいまの自分を振り返った時、何を思うだろうか。
・夢がある」って言っておきながら、本当の努力はしているか。
・自分のやりたいこと、できることで、世間の役に立つことは何か。


小論文は自分の意見を述べて、理由を論理的に説明する事
小論文は①書きたいことがある②ものごとをありのままに観る。この2点が必要で、まっさらな頭と心で文章を読み、自分で考えたことを書く。今やっている事、やろうとしている事、それを、一言で言えるだろうか。煮詰まったときは、一言でいう事を周りの人と試してみると良い。

 

「伝わる」と「伝わらない」の差は何だろう。
相手が必要としている事をさりげなく差し出すと「私のこと大事に思ってくれたんだ」となり、すぐに伝わる。「伝わる」ということは、世界の中の自分を発見することでもある。

著者が伝わらなかった時に原因は読者目線でなかったから。読者が見たとき、この雑誌は何か、面白いのか、いいことがあるのか直感で理解できないといけない。全部読んで良い悪いを決めるのではなく、パッと見て読むか読まないかを決めるのだ。そこで「要約力」が必要になってくる。もう一つ大事なのはこの雑誌に向かう「動機」を作ることでした。どんなにいい内容があっても、読者側に読む動機がなければ成立しない。それとプロモーション。編集時間を削ってでも営業を盛り立てること。存在を知ってもらわないことには何も始まらないのだ。


この時代に必要なのは「自分の頭を動かして物を考える力」
自分の頭で考える力をつけるには「問題発見力」「論理的思考力」の2つが基本となるが、これはトレーニングで身につける事ができる。プラスで歴史を流れ・関係をつかむ事。そして「自己表現力」何かひとつ、自分の内面を表し、人に伝える「手段」を持ち、継続して技術を磨き続ける事。最後に「コミュニケーション力」

そのために「情熱」「動機」など自分の心に火種のような物が必要だ。火種は「何かが好きでたまらない」「何かをよくしていこう」というポジティブな物だけじゃなく「考えずにいられない」「分からないから知りたくてたまらない」「今に不足があるから、なんとかしたい」とネガティブなものもある。動機は複数あった方が良い。自分から湧き出る思いに忠実であり、学んだ事を継続的に実行する事が大切。

例として子供が勉強に向かう6つの動機
・学習自体が楽しい
・他者につられて
・知力を鍛える為
・プライドや競争心から
・仕事や生活に活かす
・報酬を得る手段として

 

人間関係はゴールではない
相手の気持ちを考えすてぎ、距離を取りすぎている事。その事が問題ではないだろうか。お互いの気づかいが、それぞれの希望とズレている。その為、お互いの事を考えていないかのような錯覚が起こる。直感的にこれが良い・面白いと思った事に遠慮をしてはいけない。

望む反応が返って来る来ないは全然かまわない。これが捨て身になるということでもあるし、相手を信じるという事だ。自分のことを考え切ることが、グルっと回って相手の意思を尊重することになる。相手が、自分の望む反応をしないと怨んだり、相手への執着がなかなか諦められないのは、相手に気に入られようと思って不本意なことをする事が原因。

批判が人を成長させる事はない。批判と向き合う事は時間の無駄で。ストレスを溜め込み一時的に自信を失ってしまう。言いにくいことでも、ズバっと言ってあげることが、相手の成長に必要だと考え、自分が憎まれ役になる事も惜しまなかったが、あまり意味がないことだ。

みんな良くなったり、悪くなったりといったり来たり失敗しながら進んでいる。人間である以上、永遠の右肩上がりというのはありえないのだ。

今日の妄想
私も自己表現が苦手だ、人前でしゃべるのは緊張してしまう。でも、最近自己表現がしたくなってきたのだ。そこで「考える」というスキルが必要になってくる。この本は端々にヒントになる言葉があるのだが、消化不良な感じだ。