「妄想力」を高め、論理的に伝えるブログ

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「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」佐藤航陽

ニュースサイトNewsPicksと幻冬舎のコラボ企画本。自分の時間が売れるというキャッチフレーズのアプリ「タイムバンク」を運営する、メタップス社長の佐藤航陽の著書。堀江貴文や落合陽一と並んでこれからの社会へ影響を与えている人が、新しい経済のルールと生き方を教えてくれる。編集は「多動力」の編集も務めた幻冬舎の箕輪厚介。

 

お金は価値を運ぶツール

現実は「お金」「感情」「テクノロジー」の3つのベクトルが互いに影響しあい、未来の方向性を決めている。その中で一番影響力があり「お金」表舞台に出始めるのは、今から300年前の18世紀頃に価値を運ぶツールとして使われた。このあたりから社会の変化のスピードが劇的に上がっている。

 

18世紀後半にイギリスから産業革命が起こり、農業から工業へと生活の中心が移っていく。労働という価値を提供して「お金」という対価を得る労働者と「お金」という資本を使って工場を所有する資本家別れていった。この頃から「身分」から「お金」へパワーシフトが起き、「お金」が社会の表舞台に主役として登場し「資本主義」が発展していく。

 

価値を効率的に運ぶツールとして生まれた「お金」は、やがてそれ自体を増やすことが目的に変わっていった。「手段の目的化」という現象だ。

 

発展する経済システムの5つの共通点

1)インセンティブ 報酬が明確である

現代は生物的な欲求よりも社会的な欲望が目立ってきていて3M(儲けたい・モテたい・認められたい)の3つが強く、これらを満たすシステムは急速に発展しやすい。

 

2)リアルタイム 時間によって変化する

常に状況が変化するという事を参加者が知っている事が重要。

 

3)不確実性 運と実力の両方の要素がある

未来が分かっている不確実性がないと、想像力を働かせ積極的に取り組む意欲は失われる。

 

4)ヒエラルキー 秩序の可視化

優位なポジションを手に入れた者はその地位を守ろうとするので、新陳代謝を強制的に促す仕組みが必要。

 

5)コミュニケーション 参加者が交流する場がある。

人間は社会的な生き物だから、他人との関係性で自己の存在を定義します。

 

この5つの要素がある経済システムは、持続的かつ自動的に発展をしていく。

 

中央集権化から分散化へ

既存の経済システム「中央集権化」とは逆の「分散化」がここ10年で起こるインパクトのある現象。

 

その具体例

1)UBERAirbnbに代表される共有経済=シェアリングエコノミー

2)仮想通貨やブロックチェーンなどを活用したトークンエコノミー

3)youtuberやインルフエンサーとファンなどが作る評価経済

 

資本主義から価値主義へ

価値には下記の3つがある。

1)スキル・経験のような実用性としての価値

2)共感や好意のような内面的な価値

3)信頼・人脈のような繋がりとしての社会的な価値

 

1)が中心だった資本主義が認識できなかった2)3)の領域もテクノロジーの力を使ってカバーする。資本主義の発展系が価値主義という考え方。

 

人生の意義や目的とは欠落・欲求不満から生まれる。あらゆるものが満たされた世界では、この人生の意義や目的こそが逆に価値になっていく。これからは人生の意義や目的を、他人に与えられる存在の価値が上がっていく。

 

マズローの五段階欲求で言えば、最上級の自己実現の欲求のさらに先の欲求、社会全体の自己実現を助けたいという利他的な欲求が生まれてきている。

 

◾️今日の妄想

佐藤さんの考えるこれからの経済について分かりやすくまとまっている。全てそうなるという訳ではないが、今現在社会で起こっている事を踏まえると共感できる。特に、共感や信頼の価値が上がってきていて、お金を介さないでその価値のトレードをしているのを感じる。私も共感と信頼を大切にして、他人に人生の意義や目的を提供していこう。